死に関することば-12

死に関することば-12

死に関連することばあれこれ
(荘厳、情死、寸善尺魔、逝去、殺生)


その意味をよく知らず、やり過ごしたりしがちな、普段使わない葬儀用語や死にまつわることばの意味を考えます。

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【荘厳(しょうごん)】:
仏教語。浄土などの仏国土、仏、菩薩などの徳を示す美しい姿や飾りをいいます。また、仏堂や仏像などを美しく飾ること。   

【情死(じょうし)】:
相性の男女が、愛が叶えられないためや人生に倦怠して一緒に死ぬことをいいます。“心中”と同じ意味ですが、言葉の雰囲気からやや高級感を感じられます。江戸時代から近年に至るまで情死は同情すべき死にかたとして許容されてきた部分があったようです。従来は不倫などをする男女に対して世間の目は厳しかったのですが、一旦情死するとその罪は消えてしまうとされていた日本的な解決法だったようです。

【寸善尺魔(すんぜんしゃくま)】:
少し良いことがああると次にはもっと大きな悪いことが起きるのが世の常。良いことは一寸しかなく、悪いことが一尺もあるといわれた言葉です。「好事魔多し」と同じ意味です。あまり幸福が続くとその反動を恐れる言葉が日本には多いですね。小さな国で人々がひしめいて暮らし、ほどほどに食べて行ければそれが幸福と思われていた、謙虚な国民性が現れている気がします。   

【逝去(せいきょ)】:
死ぬということの敬語です。人の死には「崩御」「卒去」「逝去」などと、身分の区別による使い分けがありましたが現在は崩御以外は逝去が一般的に使われています。   

【殺生(せっしょう)】:
人間はもちろん、生き物を殺す行いのことをいいます。仏教では“十悪”のひとつとされています。仏教において悪と考えられていた代表的なものは、殺生(生き物を殺すこと、偸盗(与えられえないものを盗ること)、邪淫(性行為)、妄語(嘘をつくこと)、飲酒(酒を飲むこと)でした。

のちに整理されて人間の行為を「身・口・意」に分け、「身」の悪として殺生・偸盗・邪淫、「口」の悪として妄語・綺語(無駄なおしゃべり)・悪口(粗暴な言葉)・両舌(中傷の言葉)、「意」の悪として貪欲(むさぼり求めること)・瞋恚(怒ること)・愚痴(道理を解さないこと)、これらの“十悪”という形になったのです。

煩悩の根本は「意」の悪だそうです。「身」の悪は「意」の悪が形となって現れたたものものであるからです。やはり「欲」自体が煩悩の根底なのでしょう。仏教の教えの基本にあたる部分ですね。

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